「カリフォルニアの雄大な自然の中で、家族でキャンプを体験してみたい!」 「でも、小さい子どもを連れて行くと準備や安全面が心配…」 「自然の開放感は欲しいけど、キャンプと違ってホテル並みに快適な場所じゃないと不安…」
子連れ駐在員にとっては上記の悩みは尽きないと思います。家族旅行、特に小さなお子様連れでの宿泊先選びは、期待と同じくらい悩みも多いものです。
ご安心ください。カリフォルニアには、そんなパパママの不安をすべて解消し、「快適さ」と「開放感」を完璧に両立できる、子連れ歓迎のグランピング施設が多数存在します。
この記事では、私自身が幼児と乳幼児を連れてカリフォルニアに住んでいた頃に虜になったグランピング体験を基に、小さなお子様連れでも安心して快適に過ごせる、開放感抜群の厳選グランピングスポットを3ヶ所ご紹介します。
【体験談】子連れに優しいグランピング施設「AutoCamp」
私がカリフォルニアに住んでいた数年間、下の子はまだ乳幼児、上の子も幼児という年齢でした。カリフォルニアといえばキャンプの本拠地ですが、さすがにこの年齢の子どもたちを連れて本格的なキャンプに挑戦する勇気はありませんでした。そんな時に現地で出会ったのが、「グラマラス(魅惑的な)」と「キャンピング」を掛け合わせた「グランピング」という概念であり、その代表格ともいえる施設が「AutoCamp」だったのです。
「AutoCamp」ってどんなところ?
AutoCampは、ヨセミテやジョシュアツリーといった有名な国立公園の近くなど、アメリカ各地の景光明媚な場所に拠点を構える、デザイン性の高いグランピングリゾートです。その象徴とも言えるのが、銀色に輝くレトロモダンな「エアストリーム」のトレーラーハウスです。このアイコニックな外観とは裏腹に、一歩足を踏み入れると、そこはまさにホテルのスイートルームのような洗練された空間が広がっています。
施設内には「クラブハウス」と呼ばれるスタイリッシュな共用棟があり、ラウンジとしてくつろげるだけでなく、簡単な食材やドリンク、キャンプファイヤー用の薪やチャコールなども販売されています。極端な話、本当に手ぶらで訪れても、その場で必要なものを揃えてグランピングディナーを楽しめてしまう。この手軽さが、グランピングの真骨頂でもあります。
我が家が虜になった!充実の室内設備をご紹介
私たちが初めて訪れた「AutoCamp Russian River」で体験したエアストリームの内部は、衝撃的でした。限られたスペースの中に、子連れファミリーが必要とする全てが美しく収まっていたのです。まず、大人もゆったりと眠れる快適なベッドルーム。そして、自炊も可能な簡易キッチンには、調理器具やおしゃれな食器が一通り揃っています。もちろん、清潔なプライベートシャワーと水洗トイレも完備。さらに驚いたのは、強力なエアコンと無料Wi-Fiまで備わっていたことです。
開放感がすごい!子連れにおすすめのAutoCamp拠点3選
AutoCampの施設は、どの拠点もエアストリームの快適な設備やクラブハウスの機能は共通していますが、最大の魅力はロケーションごとに全く異なる「開放感」を味わえる点にあります。ここでは、私が実際に家族で訪れた中でも、特に子連れファミリーにおすすめしたいカリフォルニアの3つの拠点をご紹介します。
ヨセミテ国立公園への拠点に!「AutoCamp Yosemite」
まず外せないのが、世界遺産ヨセミテ国立公園の入り口近くに位置する「AutoCamp Yosemite」です。ここは、まさにカリフォルニアの雄大な自然の「王道」を体感できる場所です。日中は車で公園内に入り、そびえ立つ花崗岩の絶景や迫力ある滝を間近に感じ、ハイキングコースで自然と触れ合う。そして夕方、遊び疲れた子どもたち(大人はもっと疲弊)と共に快適なエアストリームに戻り、焚き火を囲んでバーベキューを楽しむ。この「自然のダイナミズム」と「グランピングの快適さ」の往復は、子連れ旅行における理想的な過ごし方の一つと言えるでしょう。森の中に静かに佇むこの拠点は、開放感と共に神聖な空気すら感じさせてくれます。
クラブハウス

トレーラー

砂漠の中のオアシス!「AutoCamp Joshua Tree」
次に、全く異なる開放感を体験できるのが「AutoCamp Joshua Tree」です。ここは、見渡す限り広がる「ザ・砂漠」という、日本ではまず味わえない非日常的なロケーションに位置しています。ユニークな形のジョシュアツリーが点在する風景は、まるで別の惑星に来たかのよう。この拠点の最大の魅力は、砂漠の真ん中に設計されたプールです。日中の日差しは強いですが、アメリカ独特のキリッと冷たいプールの水が最高に気持ちよく、子どもたちも大はしゃぎでした。もちろん、ジョシュアツリー国立公園へのアクセスも抜群で、他では見られない独特の生態系と風景を家族で探検するのも一興です。
クラブハウス

プール

ワイナリーと自然を満喫!「AutoCamp Russian River」
最後にご紹介するのは、私たちが初めてAutoCampを体験した「AutoCamp Russian River」です。ここは、有名なワイン産地ソノマ地区に位置しており、前述の2つとは異なる「緑と水の開放感」が魅力です。施設のすぐそばを川が流れており、子どもがもう少し大きければ、カヌーなどのリバーアクティビティに挑戦するのも良いでしょう。我が家はまだ子どもが小さかったため、近隣の観光をメインにしました。車で少し走ればナパバレーの美しいワイナリー巡りができますし、スヌーピーの作者シュルツ氏の美術館があるサンタローザも近く、子どもも大人も楽しめるエリアです。豊かな緑に囲まれ、ゆったりとした時間を過ごしたい家族に最適です。
クラブハウスサービス

トレーラー内ベッドルーム

我が家の定番!現地スーパーで調達して簡単キャンプ飯
AutoCampのクラブハウスでも食材や薪は手に入りますが、私たちはいつも、あらかじめ近くのスーパーマーケットで買い出しをしてからチェックインしていました。その理由は、コストパフォーマンスです。薪やチャコール(炭)、食材も、スーパーの方が安く手に入ることがほとんどです。そして、我が家の定番キャンプ飯は「カレー」でした。トレーラー内にキッチンスペースはありますが少々手ぜまなのでカットできる野菜などはあらかじめ準備しておいて、現地では火おこしに専念。火おこしは上の子が興味深々でしたが、そこはパパの役目。譲りませんでした。やはり火を扱うのは純粋に楽しかったです。
昼はプールや観光、夜は満点の星空の下でリラックス
日中の過ごし方は、その日の気分で決められるのがグランピングの良いところです。ヨセミテやジョシュアツリーなら国立公園へ観光に出かけ、暑い日なら施設内のプールで思いっきり水遊びをする。そして、夜。子どもたちが遊び疲れてエアストリームの快適なベッドで寝静まった後が、夫婦にとってのゴールデンタイムです。私たちはいつも、テラスに出て焚き火の残り火を眺めながら、ゆっくりとコーヒーを楽しみました。カリフォルニアの空は、日本と比べて本当に広く、高く広く感じます。そこで見上げる満点の星空は、息をのむほどの美しさでした。この静かで贅沢な時間こそが、日々の育児の疲れを癒やし、「また来よう」と思わせてくれる、夫婦の最高の思い出となっています。
まとめ:カリフォルニアのグランピングで、家族みんなの最高の思い出を
小さなお子様がいると、どうしても「自然の中での宿泊」には臆病になりがちです。しかし、カリフォルニアのグランピング、特に「AutoCamp」のような施設は、その不安をすべて取り除いてくれます。
準備の負担を最小限に抑え、ホテルのような快適な空間を確保しながら、一歩外に出ればカリフォルニアの雄大な自然と開放感が待っている。これほど子連れファミリーにとって理想的なレジャーはないと、私は断言できます。
この記事でご紹介した3つのスポットは、それぞれ全く異なる顔を持つカリフォルニアの自然を、安全かつ快適に満喫できる場所ばかりです。次の家族旅行の計画に、ぜひ「カリフォルニアでのグランピング」を加えてみてください。きっと、ご家族全員にとって忘れられない、宝物のような時間が待っているはずです。