待望の「スマスロ化物語」が25年12月に登場予定だ。多くのパチスロファンが胸を躍らせていることだろう。しかし、伝説的な人気を誇る「化物語」のファンであればあるほど、こんな疑問や期待が入り混じっているのではないか。
「スマスロ版は初代と比べて何が変わったのか?」
「スペックや出玉性能は、どちらが優れているのだろうか?」
「初代の神がかった演出やゲーム性は、ちゃんと継承されているのか?」
そんなファンの皆様の疑問に答えよう。結論として、スマスロ化物語は初代のDNAを色濃く受け継ぎながらも、スペックや出玉性能の面で大きな進化を遂げた一台であると言える。
この記事では、スマスロ化物語と初代化物語を「スペック」「演出」「出玉性能」という最も重要な3つのポイントに絞って徹底比較し、それぞれの魅力と大きな違いを分かりやすく解説していく。この記事を読めば、両者の特徴を深く理解し、より一層「化物語」シリーズを楽しむことができるはずだ。
早く怪異図柄揃えたい。
【スマスロ化物語vs初代】スペック・基本情報の違いを徹底比較
まず、多くのユーザーが最も気になるであろう基本的なスペックを比較していく。サミーから発表された情報と、伝説の5号機「初代化物語」のスペックを見比べることで、スマスロ版の立ち位置がおのずと見えてくるはずである。現時点で判明している情報によれば、下表の通りだ。AT初当たり確率に注目するとスマスロ版では設定6でも5号機時代の設定1より重たい設計となっている。上位ATによる影響かとは思うが、大きな出玉トリガーを搭載した分少し辛めになっていそうだ。機械割に関しては遜色が無いため、初当たりが重くなった分、一回のATでの期待獲得枚数が向上しているのだろうか。
基本スペック比較表
項目 | スマスロ 化物語 (2025年12月予定) | 5号機 パチスロ化物語 (2013年) |
導入日 | 2025年12月8日 (予定) | 2013年10月 |
タイプ | スマスロ (6.5号機) / AT機 | 5号機 / AT機 |
AT純増 | 約2.7枚/G (倖時間) 約5.0枚/G (上位AT) | 約2.7枚/G (倖時間) |
ベース (50枚あたり) | 約31.1G | 約30.5G |
AT初当たり確率 | 設定1: 1/265.1 設定6: 1/219.6 | 設定1: 1/215.5 設定6: 1/155.4 |
機械割 (出玉率) | 設定1: 97.9% 設定6: 112.1% | 設定1: 97.4% 設定6: 112.4% |
CZ「解呪ノ儀」の仕様はどう変わる?
初代化物語のゲーム性を語る上で、自力チャンスゾーン(CZ)である「解呪ノ儀」の存在は決して欠かせない。当時は内部的に解呪連モードがショート、ミドル、ロングといった状態が存在し、特に高状態での解呪ノ儀ループは、AT「倖時間(ハッピータイム)」への道を切り拓くだけでなく、それ自体が大きな駆け引きとなるゲーム性の中核であった。筆者もその魅力に取り憑かれた一人だが、正直なところ、詳細な状態移行率などは記憶の彼方へと薄れてしまっている。スマスロ版でもこの「解呪ノ儀」は健在であり、あのヒリつくような自力感を再び味わえることに期待が高まる。スマスロのシステムの中で、この集中状態がどのようなモードとして再設計されているのか、そして初代のようなループ性をどう再現しているのかは、非常に興味深いポイントである。
【スマスロ化物語vs初代】演出・ゲームフローの継承と進化
スペック面では初代を色濃く踏襲していることが分かったが、打ち手を飽きさせない演出やゲームフローにはどのような変化があるのだろうか。先日公開されたサミー公式のプロモーションムービー(PV)から読み解ける情報を元に、継承された伝統と、新たなる進化の可能性を探っていく。
懐かしの演出は健在!初代を踏襲したAT「倖時間(ハッピータイム)」
PVを観る限り、AT「倖時間」中の基本的なゲームフロー、怪異絵柄を狙えというカットイン、そして蕩(とれ)フリーズをはじめとするお馴染みの演出群は、初代の雰囲気を忠実に再現しているようだ。筆者自身、5号機時代の化物語やA+ART機の偽物語がお気に入りで、スロットでの熱い体験がきっかけとなり、レンタルDVDで原作アニメを全作視聴するほどにのめり込んだ経緯がある。西尾維新氏が紡ぐ独特の世界観が、スロットという媒体で見事に表現されていたからこそ、多くのファンを魅了したのだろう。そうした原体験を持つファンにとって、懐かしい演出が最新の筐体で蘇ることは、何物にも代えがたい喜びなのである。
特化ゾーンの鍵「倍々チャンス」と新規要素
「化物語」の代名詞とも言えるのが、差枚数上乗せ特化ゾーン「倍々チャンス」だ。保留と倍率を絡めて上乗せ枚数を増やしていくという、唯一無二のゲーム性は、レバーオンに極度の緊張と興奮をもたらし、数多のプレイヤーを虜にした。スマスロ版でも、この「倍々チャンス」がゲーム性の核を担うメイン特化ゾーンとして搭載されている。さらに注目すべきは、PV内で示唆されたしのぶ倖時間及び鬼倍々チャンスである。しのぶ倖時間では倍々チャンスの当選率が上がり、また保留が優遇された鬼倍々チャンスへ繋がるようだ。
【スマスロ化物語vs初代】出玉性能の鍵を握る!上位ATと貫き要素
最後に、本作最大の見どころであり、スマスロ化物語の真骨頂とも言える「出玉性能」について深掘りしていく。6号機が抱えていた課題を、スマスロという新しい規格でどのように打ち破ろうとしているのか。ここに、新時代の「化物語」の姿が凝縮されている。
スマスロならではの「上位AT」を搭載!
プロモーションムービーによって明らかになった最も衝撃的な新要素が「上位AT」の存在である。これは、通常のATから特定の条件をクリアすることで突入する、より強力な性能を秘めたATモードだ。純増枚数の向上や特化ゾーン性能の強化など、その恩恵は計り知れず、一撃の出玉性能を飛躍的に高めるトリガーとなることは確実だ。上位AT中の倍々チャンスは全て特殊倍々チャンスとなるようで前作でもあった超倍々x新規要素の鬼倍々が重なることで極倍々チャンスになるようだ。この上位ATの存在こそが、スマスロ化物語が初代とは一線を画す、新たな出玉の波を生み出す源泉となるだろう。
5号機の限界を超えた!?差枚数+2400枚を貫く仕組み
5号機の初代化物語では、「倍々チャンス」での圧倒的なヒキ次第で、差枚数+2400枚という壁を遥かに超える上乗せも夢ではなかった。しかし、6号機時代に移行すると、有利区間の差枚数上限という大きな制約が生まれ、その魅力は影を潜めることになった。筆者も6号機の「物語シリーズ セカンドシーズン」を遊技したが、やはりこの上限が足枷となり、「倍々チャンス」のポテンシャルを最大限に楽しむことができなかったという苦い記憶がある(アイキャッチ画像)。今回のスマスロ化物語では、この長年の課題を解決する「貫き要素」がどのように実装されているのかが最大の焦点だ。今作では特定条件をクリアすると成功期待度50%の怪逅ノ儀に突入。成功すれば上位ATへ移行するが失敗時でも通常ATへの復帰となるようだ。上位ATの超倖時間もAT終了後は超夢の時間ヲ終わらせるなに移行するようなので、引き戻しはしやすくなっているのかも気になるポイントだ。特定の条件下で有利区間をリセットする仕組みなどを活用し、初代を超えるような夢のある出玉体験が可能になるのか。その答えが、ホールで明らかになる。